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最終更新日:2018年2月13日

不妊症[タイミング療法、人工授精(AIH)高度生殖医療(体外受精、顕微授精)]

 ●はじめに 
私は大学病院勤務のとき不妊症専門チームに属し体外受精に関わっていた経験と、体外受精専門施設に勤務した経験があり、この分野には力を入れています。
当院では、タイミング法から精子洗浄人工授精、高度生殖医療(体外受精、顕微授精)まで行っています。
大学病院などでは卵胞チェックだけでも1日がかりの受診をする覚悟が必要です。
しかし、患者さんの中にはまずは原因を知りたい方、初期的な治療で妊娠できる可能性のある方がたくさんいらっしゃいます。
またタイミング療法人工授精を数回したけれど妊娠しない方など様々な方がおられると思います。
そういったいろいろな段階の方々をサポートできればと思っております。

 ●不妊症とは? 
生殖年齢にある男女が一定期間にわたって正常な夫婦生活を営んでいるにもかかわらず、妊娠が成立しない状態を不妊症と言います。少子化傾向にある現在ですが、その反面不妊にお悩みになるご夫婦も多く、そのお悩みは極めて深刻です。それにも関わらず社会的な理解は必ずしも十分とは言い難いです。
 不妊とはひとつの状態でありひとつの側面にすぎず、人間全体を意味しているわけではありません。しかし、妊娠が成立しないとあたかも人間的に劣っているかのような錯覚を受けかねません。排卵しなくても女性らしい人は多いし、精子が少なくても男性らしくないとは限りません。当院では不妊でお悩みのご夫婦の心を大切にしながら妊娠の成立に向けて努力したいと思います。

 ●治療にあたって 
不妊の治療の最初のステップはその原因の検索です。しかし原因が極めて多岐にわたるために、その治療法も様々ですし、その重症度も一通りではありません。またどんな検査を行っても全ての検査結果は正常であり、不妊の原因が明らかになるとは限りません。そのため治療法の決定に苦慮する場合もあります。
患者さんの現況を直視しつつ、患者さんと話し合いながら治療方針を決定したいと考えております。
しかし、検査や治療を行う場合に月経周期の中でいつでも良いのではなく、それぞれに至適な時期があるためにご協力をお願いいたします。
またどんなに急いだとしても排卵は1ヶ月に1度しかありませんので、根気強い治療が必要になります。

●原因 
不妊の原因として考えつくのが、
1.ホルモンバランスが悪い(生理不順、生理周期が長い、基礎体温が不規則)
2.性交渉のタイミングが合わない
3.排卵障害がある。
4.高プロラクチン血症
5.黄体機能不全
6.卵管閉塞
7.頸管粘液の性状が悪い
8.排卵期の子宮内膜が薄い
9.精子の状態が悪い
10.子宮内膜ポリープがある
11.クラミジア感染症がある
12.抗精子抗体がある
13.男性ホルモンが高い
14.インスリン抵抗性がある
15. 卵の質が悪い(卵巣年齢の老化)
など数えたらきりがありません。

 ●治療
 
当院では、それらの原因に対して治療していきます。
数年間妊娠しなかった人が治療を開始するやいなやすぐに妊娠したり、逆に一生懸命治療していた人が治療をやめたとたんに妊娠することもあるのが不妊症の奥が深いところです。
 人工授精(AIH:濃縮洗浄人工授精)までの治療で当院に不妊症で来院した患者さんの10人中6人程度が妊娠に至っています。
AIH当日費用:21,600円+α
それ以上の治療が必要と判断した場合や40歳以上でまだ一度も妊娠したことがない方は高度生殖医療(体外受精、顕微授精)をおすすめ致します。

 ●治療の目安
一般的な治療の進め方は治療開始〜6ヶ月ははタイミング療法を行い、必要があれば排卵誘発をします。
7
ヶ月目〜1年でAIH(人工授精)を6回程度行います。
それでも妊娠しないときは高度生殖医療(体外受精、顕微授精)を行います。
早めにお子さんを希望される方、卵管閉塞がある方、ご主人の精液に異常のある方ははじめから高度生殖医療
(体外受精、顕微授精)をすることも可能です。

過剰な期待は禁物ですが、一般不妊治療(タイミング療法、AIH)を数年間にわたって行っていた方が
高度生殖医療(体外受精、顕微授精)を行うと1回で妊娠する場合が多々あります。

 ●検査
下記のような検査は必要に応じて行います。検査を行っているときもタイミング指導などを同時並行に行い、
妊娠するチャンスをできるだけ逃さないように致します。
ただし治療中も自分で見計らって適宜タイミングをとることは大切です。

不妊治療検査  

初診時(早めにした方がいい検査)

 

検査、処置名

月経開始日をDay1とし、月経周期28日周期の人の標準的な月経周期の日

検査時期

料金初再診料などは含みません。以下は概算の料金です。)

 

@     

ビタミンD

早めに行うことが望ましい

いつでも良い

7.000

着床に関係します。

A     

AMH(抗ミュラー管ホルモン)

早めに行うことが望ましい

いつでも良い

7,000

卵巣年齢を知ることができます。

B     

精液検査

早めに行うことが望ましい

いつでも良い

400

男性側が原因のことが意外と多いので早めにすることを勧めます。

最低1回は必ずする基本検査(12か月で終わります。最適の時期があるので検査日を指定します。)

C     

子宮内膜培養

Day16 

月経開始後

960

細菌がいると着床に影響します。

D     

LH-RHテスト(LH・FSHの測定)

Day16 

月経開始後

6,000

 

TRHテスト(プロラクチン値の測定)

Day16 

月経開始後

4,900

E     

卵管疎通性検査
 通水検査(卵管通過性検査、子宮内膜ポリープがないか調べる)

Day7〜Day10

排卵を確実にしていないと考えられる時期

9,100

F     

血糖(グルコース)

インスリン

Day728

月経終了後

空腹時または食後3時間以上後

1,300

男性ホルモン(DHEA−S、テストステロン)

Day728

いつでも良い

1,500

クラミジア感染症

CT-IgGCT-IgA

Day728

いつでも良い

1,200

甲状腺機能(TSH、FT4、FT3)

Day728

いつでも良い

2,200

子宮内膜症(CA125

Day728

いつでも良い

1000

 

診察時、毎回する検査

G     

超音波断層法(卵胞測定、内膜の厚み)

Day728(排卵確認)のうち数回

排卵期

1,600円〜2,000

 

H     

基礎体温(BBT)

毎日自分でつける

診察日には毎回持参すること

0

 

診察時、毎回する血液検査(以下の内から時期に応じて採血します。)

I     

超音波断層法(卵胞測定、内膜の厚み)

Day728(排卵確認)のうち数回

排卵期

1,600円〜2,000

 

J     

HCG(妊娠すると出るホルモン)

Day16

月経中

1,000

通院ごと

K     

卵胞ホルモン(E2

Day3  Day14

月経中、排卵期

1項目で600円〜1,000円程度

通院ごと

L     

脳下垂体ホルモン測定( LH,FSH)

Day3  Day14

月経中、排卵期

1項目で600円〜1,000円程度

通院ごと

M     

黄体ホルモンの測定(P4)

Day14,Day18、Day20

高温期

1,000

通院ごと

必要時する検査(希望時はお申し出ください)

N     

ヒューナーテスト

Day14

性交後

200

精子が子宮頸管に入っていくか調べます

O     

抗精子抗体

 

ヒューナーテスト不良の時

10,000

精子の状態が悪くなる抗体がないかどうか調べます

P     

風疹抗体

いつでも良い

本人の希望による

400

妊娠初期に風疹にかからないためには必要です

不育症検査(妊娠しにくい場合や流産を繰り返す場合に行います。)

不育A

2,610

 

抗核抗体価

プロトロンビン時間測定

活性化部分トロンボプラスチン時間測定

抗DNA抗体

抗カルジオリピン抗体IgG精密

不育B

29,750

*ループスアンチコアグラント

*抗カルジオリピン抗体IgM精密

*第12凝固因子

*AT-V

*HbA1c

*プロテインC活性

*プロテインS

*SS-ARo抗体

*SS-BRo抗体

*抗カルジオリピンβ2グリコプロテインT複合体抗体