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最終更新日:201536

不妊症[タイミング療法、人工授精(AIH)高度生殖医療(体外受精、顕微授精)]

 ●はじめに 
私は大学病院勤務のとき不妊症専門チームに属し体外受精に関わっていた経験と、体外受精専門施設に勤務した経験があり、この分野には力を入れています。
当院では、タイミング法から精子洗浄人工授精、高度生殖医療(体外受精、顕微授精)まで行っています。
大学病院などでは卵胞チェックだけでも1日がかりの受診をする覚悟が必要です。
しかし、患者さんの中にはまずは原因を知りたい方、初期的な治療で妊娠できる可能性のある方がたくさんいらっしゃいます。
またタイミング療法人工授精を数回したけれど妊娠しない方など様々な方がおられると思います。
そういったいろいろな段階の方々をサポートできればと思っております。

 ●不妊症とは? 
生殖年齢にある男女が一定期間にわたって正常な夫婦生活を営んでいるにもかかわらず、妊娠が成立しない状態を不妊症と言います。少子化傾向にある現在ですが、その反面不妊にお悩みになるご夫婦も多く、そのお悩みは極めて深刻です。それにも関わらず社会的な理解は必ずしも十分とは言い難いです。
 不妊とはひとつの状態でありひとつの側面にすぎず、人間全体を意味しているわけではありません。しかし、妊娠が成立しないとあたかも人間的に劣っているかのような錯覚を受けかねません。排卵しなくても女性らしい人は多いし、精子が少なくても男性らしくないとは限りません。当院では不妊でお悩みのご夫婦の心を大切にしながら妊娠の成立に向けて努力したいと思います。

 ●治療にあたって 
不妊の治療の最初のステップはその原因の検索です。しかし原因が極めて多岐にわたるために、その治療法も様々ですし、その重症度も一通りではありません。またどんな検査を行っても全ての検査結果は正常であり、不妊の原因が明らかになるとは限りません。そのため治療法の決定に苦慮する場合もあります。
患者さんの現況を直視しつつ、患者さんと話し合いながら治療方針を決定したいと考えております。
しかし、検査や治療を行う場合に月経周期の中でいつでも良いのではなく、それぞれに至適な時期があるためにご協力をお願いいたします。
またどんなに急いだとしても排卵は1ヶ月に1度しかありませんので、根気強い治療が必要になります。

●原因 
不妊の原因として考えつくのが、
1.ホルモンバランスが悪い(生理不順、生理周期が長い、基礎体温が不規則)
2.性交渉のタイミングが合わない
3.排卵障害がある。
4.高プロラクチン血症
5.黄体機能不全
6.卵管閉塞
7.頸管粘液の性状が悪い
8.排卵期の子宮内膜が薄い
9.精子の状態が悪い
10.子宮内膜ポリープがある
11.クラミジア感染症がある
12.抗精子抗体がある
13.男性ホルモンが高い
14.インスリン抵抗性がある
15. 卵の質が悪い(卵巣年齢の老化)
など数えたらきりがありません。

 ●治療
 
当院では、それらの原因に対して治療していきます。
数年間妊娠しなかった人が治療を開始するやいなやすぐに妊娠したり、逆に一生懸命治療していた人が治療をやめたとたんに妊娠することもあるのが不妊症の奥が深いところです。
 人工授精(AIH:濃縮洗浄人工授精)までの治療で当院に不妊症で来院した患者さんの10人中6人程度が妊娠に至っています。
AIH当日費用:21,600円+α
それ以上の治療が必要と判断した場合や40歳以上でまだ一度も妊娠したことがない方は高度生殖医療(体外受精、顕微授精)をおすすめ致します。

 ●治療の目安
一般的な治療の進め方は治療開始〜6ヶ月ははタイミング療法を行い、必要があれば排卵誘発をします。
7
ヶ月目〜1年でAIH(人工授精)を6回程度行います。
それでも妊娠しないときは高度生殖医療(体外受精、顕微授精)を行います。
早めにお子さんを希望される方、卵管閉塞がある方、ご主人の精液に異常のある方ははじめから高度生殖医療
(体外受精、顕微授精)をすることも可能です。

過剰な期待は禁物ですが、一般不妊治療(タイミング療法、AIH)を数年間にわたって行っていた方が
高度生殖医療(体外受精、顕微授精)を行うと1回で妊娠する場合が多々あります。

 ●検査
下記のような検査は必要に応じて行います。検査を行っているときもタイミング指導などを同時並行に行い、
妊娠するチャンスをできるだけ逃さないように致します。
ただし治療中も自分で見計らって適宜タイミングをとることは大切です。

 

 

検査、処置名

検査時期

月経開始日をDay1とし、月経周期28日周期の人の標準的なDay

 @

基礎体温(BBT)

毎日自分でつける

診察日には毎回持参すること

 A

LH-RHテスト(LH・FSHの負荷検査)

月経開始後

Day3

TRHテスト(プロラクチン値の負荷検査)

月経開始後

Day3

 B

卵管疎通性検査
(1)子宮卵管造影
(2)通水検査(子宮内膜ポリープがないか調べる)

排卵を確実にしていないと考えられる時期

Day7−Day10

 C

血糖(グルコース)、インスリン

いつでも良い(空腹時)

男性ホルモン(DHEA−S、テストステロン)

いつでも良い

クラミジア感染症(CT-IgGCT-IgA

いつでも良い

甲状腺機能(TSH、FT4、FT3)

いつでも良い

子宮内膜症(CA125

いつでも良い

 D

精液検査

いつでも良い

はやめにすることをおすすめします。

 E診察時に普段から行う検査

超音波断層法(卵胞測定、内膜の厚み)

排卵期

Day12、Day13、Day14、Day15(排卵確認)のうち数回

卵胞ホルモン(E2)

月経中、排卵期

全期間

卵胞刺激ホルモン(FSH

FSH:月経期

 

黄体化ホルモン( LH)

LH: 排卵期

 

黄体ホルモン(P4

高温期

Day14,Day18、Day20

 Fときどき行う検査

 頸管粘液検査

排卵期

Day14 

 ヒューナーテスト

排卵期、性交後

Day14

 Gその他の特殊検査

 抗精子抗体

ヒューナーテスト不良の時

 

 AMH(抗ミュラー管ホルモン)

いつでも良い

 卵巣年齢を知ることができます。
(卵巣の中にどのくらいの卵があるかを知ることができます。)

 不育症検査

 不育とは妊娠するけれども初期に流産をしてしまうことを言います。
2回流産は確率的に誰にでも起こりますが、3回連続となると何か流産する原因が存在することがあります。
その原因を調べるのが以下の検査です。
また不妊だけの方にもこれらの検査をおすすめしております。

 不育A

 抗核抗体価
抗カルジオリピンβ2グリコプロテインT複合体抗体
プロトロンビン時間測定
活性化部分トロンボプラスチン時間測定
抗DNA抗体
抗カルジオリピン抗体IgG精密

 不育B

 *ループスアンチコアグラント
*
抗カルジオリピン抗体IgM精密
*
第12凝固因子
*AT-
V
*HbA1c
*
プロテインC活性
*
プロテインS
*
SS-ARo抗体
*
SS-BRo抗体

 不育C

*抗フォスフォチジルセリン抗体(IgGIgMIgA
*
抗フォスフォチジルエタノールアミン抗体

 その他

 *夫婦染色体検査(血液)